フクシマ・ダイイチ原発事故の1周年に先立って、3月10日、香港理工大学で開かれたフォーラムに参加してきました。
フォーラムの呼びかけは、以下の通り。(訳:パンケーキ)
「去年の福島原発事故以来、香港に住む人々は、被災地への心配はもとより自分たちへの放射能の影響を案じていたと思いきや、日本産の輸入食品をたらふく食べ、ひょっとすると明日にでもまたとてつもない規模の地震が起きかねない土地へ、わざわざ貴重な休暇を過ごしに出掛けるまでになっています。私たちはいったいどれだけ、放射能と原子力について知っているんでしょうか? 私たちの生活に及ぼす影響について真剣に考えたことがありますか?単刀直入に言って、これだけ難儀な原子力とどのようにつきあっていったらいいと思いますか? このフォーラムに参加して、一緒に原子力の迷宮を打ち破いていきましょう!」
朝一番のキーノート・スピーカーは、カナダのウラン炭鉱地域であるケベック州在住の、Dr. Gordon Edwards(カナダ原子力責任連合総括者)のプレゼン。 原発迷宮の解明。
原発の実情、特に発熱が開始されたらもうどうやっても止めることの出来ない原子力の性質等を述べながら、もし戦争が起きたらどうするのか? もしそこを攻撃されたらどうするのか? テロリストの的にされたら? などを話し、自分の家の裏庭に建てるには全くもって狂気じみているマシーンであることを話した。
忘れてはならないのは、世界に名だたる「フクシマ・ダイイチ」の事故は、津波が押し寄せて建物を砕いたのではなく、津波による停電によってもたらされた、技術そのものによって起きた災害だということ。
要は、安い小さな原料でやかんの湯を効果的に沸かし、1800度の気圧でタービンを回して電力を作る装置が、電気が遮断されたために冷却装置が機能せず、高温&高圧の水素蒸気で爆発し、屋根が吹っ飛び、放射性核種が空中に飛び散った、という悲しい事故だ。
カナダで採掘されたウランは、原発を通してプルトリウムになる。これは全て人工の産物で、ここから生み出される約200以上の分解成分は、自然界には存在しないものばかり。 それらは今後1千万年生き続ける、地球上最悪の殺人(殺動物、殺海草、殺全てのもの)の材料だ。
政府や電力会社や原発推進派は、うまい手であなたをだまくらかそうとしており、また彼ら自身をだまくらかそうとしている。だからいくら本当のデータを示しても効果がない。電力会社や原発推進派は、私達から見るとまるで中毒患者のようだ。彼らの中毒行動はまさに「幻覚的」レベルにまで達していると言える。
この「アンリアル」な世界の中で、誰が一番「リアル」かだって?それは、保険会社。
保険会社は、現実性で商売をしている。あなたの生命保険の小さく印刷されている文章を読んでごらん。万一原子力事故が起きた場合の保障は、一切ない。 電力会社や政府には法的責任もなければ、訴訟を受けることもない、というように記されてれている。生命保険会社は、どこまでがリアルでどこからがリアルでないか、ちゃ~んと承知しているんだ。 明日原子力事故が起きれば、あなたがこれまで毎月積み立てて来た生命保険は、なんの足しにもならないだろう。
日本政府は、海外の団体が入って来られないようにしている。
私達皆が同じ船に乗っていると考えれば、これはとても真剣な問題だ。
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