お母さん、わたし、早く幽霊になりたいの

去年の夏、インドでしばらくの間住を共にしたスワミ(出家した修行僧)が亡くなった、

というニュースを、友人のリンダから知らされた。

死期が迫っていることを知ったスワミは、入院先を「脱走」し、

シヴァ神のハートと言われる聖地アルナーチャラ山へ虫の息で戻り、

三日後に息をひきとったそう。

そこで離脱することが、本望だったのだろう。

おおらかでやさしく、いつも人のことをいたわっていたスワミを思い出し、

娘(9歳)が描いた絵が、これ。

(画像をクリックすると拡大します)

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いつも娘に「ご飯をもっと食べて、大きくなれよ」と言っていたスワミは

ここでもやさしい顔をしている。

「スワミ、愛してるよ。 この世界に来てくれてありがとう。 あなたのこと決して忘れないよ。

アルナーチャラ。」と書いた娘。

インド滞在中2回、満月の晩に全長14キロの麓を巡礼して歩いたアルナーチャラ山の

ハートのところにスワミがいて、頂上から雲の上へ階段を上ったスワミがいる。

その日の夜、ベッドに入ってからも娘はスワミのことを思っていた。

人は死んだらどうなるのか。

魂は生き続け、大きな創造元(ソース)に還ってゆくというけど、

どれくらいの時間が経つと輪廻するのか、など。

遠い空の彼方に思いをはせ、「お母さん、この世界って、とてつもなく凄いね!」

と、びっくりしたように言い、

「ところで、お母さんは、いまここに本当にいるの?」

など、深い質問も出てきた。

生きている間には、誰にもなかなか分からないのよ、と言うと

「お母さん、わたし、早く幽霊になりたいの。 

だって、どういうふうになっているのか、分かりたいもの」と、娘。

この世に生まれ出ただけで、奇跡なのよ。

このいただいた命を素敵に生きようね、と言うと

「私をこの世へ出してくれてありがとう」と娘。

「9歳の壁」を越えつつ、意識が広がってゆく。

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