母の古希祝旅行、忍野八海

耕二さんが何十年も前に訪れたことがあるという、忍野八海へ行った。

霊峰富士の胎内より湧き出でる八つの泉は、昔から「神の泉」と崇められ、いくつもの伝説が語り継がれているパワースポット。

富士山の雪解け水が、地下の不透水槽という溶岩の間で、約20年の歳月をかけてろ過された澄みきった湧き水は美しく、きりっと冷たくておいしかった。この湧池が8つの泉のうち最大で、底までの深さ4M.

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でも周りは完全に観光地化されていて、土産物屋やそば屋などがずらりと並び、ひっそりとした昔の面影を覚えている耕二さんはその頃の様子を話してくれた。

「八海」の八つの池以外は、みな人工的に掘られたものだそうで、風景にマッチするように作られた観光用水車小屋の水も湧池から大量に汲み上げられていて、自然破壊になっているらしい。(そのわざとらしい水車で挽いたそば粉が名物になっていた)

自然と観光客の喧騒を離れ、少し歩いたところに私たちが見つけたのが、「鏡池」だった。逆さ富士がはっきり映ることからこの名前がついたそう。

(クリックすると画像拡大します)

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この池の水はすべての事の善悪を見分けるといわれ、部落内になにかもめ事が起きて、事のおさまりをはかろうとするときは、争っている双方が池の水を浴び、身を清めて祈願したそう。

昔は、自然の神様や「竜王」たち、そしてそれらと共に生きる人々が住む、ひっそりした村だったんだろうな~、と想像しながら、富士山へ来る前の日に観た人形劇のストーリーを思い出していた。

(続く)

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